前回に引き続き、骨の質についての記事です。
前回は骨質の評価方法のup dateを行いましたが、今回は治療についてすこしですがお話しします。
もともと、ビスホスホネートはその効果判定に骨密度検査を用いていました。
近年、骨質が評価可能になってくるにつれて、骨質に対する影響を観測できるようになってきているようです。
- ビスホスホネートは骨質不良を引き起こす「ものもある」
- ビスホスホネートの中でも違う
- 他の治療薬の骨質への影響は?
参考文献
Saito M Osteoporos Int, 2008
Saito M Bone,2015
Allen MR, Bone 2006
などなど
Saito M Bone,2015
Allen MR, Bone 2006
などなど
ビスホスホネート製剤の骨質への影響
前提の知識として、
- Ⅰ型コラーゲン(鉄筋)を繋ぎ止めるコラーゲン架橋(梁)が必要
- 架橋には善玉架橋と悪玉架橋(AGEs架橋)がある。
- 善玉架橋と悪玉架橋の比率が大事
- ビタミンD不足で善玉架橋の異常を起こす
- 悪玉架橋はありすぎると硬くて脆くなる
- AGEsの中のひとつにペントシジンがある
- ペントシジンは、骨と尿中に相関がある
- 尿中ペントシジンは骨折リスクとして独立した因子
参考文献
日老医誌2013;50:213―217 斎藤充
一般的に、ビスホスホネートはAGEs(骨質を悪化させる恐れがある物質)を上昇させる可能性があるようです。
さらに、使用期間が長くなると悪玉架橋(ペントシジン) しかし、活性化ビタミンDやSERMはその心配は低そう。
ビスホスホネートも活性化ビタミンDと併用することで骨質悪化を防ぐ効果が期待されています。
少なくとも、ビスホスホネートで骨リモデリング抑制、微細骨折の増加、非定型骨折の流れを予防したいと考えるのであれば、併用はしたほうが良さそうです。
さらに、近年はビスホスホネートのなかでも、種類によって、骨質への影響が違うのではないか?とも言われています。
なかでも、ミノドロン酸(ボノテオ®︎、リカルボン®︎など)、ゾレドロン酸(リクラスト®︎など)は骨質への悪影響は少ない可能性が指摘されています。
PTHとかは?骨質への影響
PTH、SERM、活性化VitDは骨質改善に期待が持てる薬剤です。
デノスマブ、ロモソヅマブはまだ、報告がすくなく不明点が多そうなのでここでは記載しないでおきます。
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