お仕事整形外科医です。
自分よりが学年が下の先生方を指導していると、「意外とこれもしらないのか。。。」と思うことがあります。
上級医の先生方はおそらく、当然のこととして教えていないのかもしれませんが、いくつか気づくことがありましたのでご紹介します。
キルシュナーとガイドピンの違い
キルシュナーは、先端がネジ切りがしていない、まさに「ピン」です。
なので、正回転でも、逆回転でも進めることもできますし、戻すこともできます。
一方、先端がねじ切りしてあるガイドピン(CCSやラグスクリューのガイドピンなど)は正回転しているだけでおさずとも進んでいきます。
逆に戻すときは逆回転しないと、進んでいってしまう可能性があります。
ただし、テクニックとして、ガイドピンは場所が悪くて刺しなどしする時に、同じ穴に吸われていかないように、逆回転で前回の道の分岐部でそのまま自分の行きたい方向にむけたまま、違う道ができるまで待つというものがあります。
あえて、逆回転で待ったり、さらに違う道に進めたりすることで、同じ穴に吸われないようにしています。
スクリュー固定の前には、仮固定が必須
これもよくあるシチュエーションです。
例えば、CCS一本で固定する時に、ガイドピンで仮固定されたからと言って、そのままドリル、スクリュー固定する人が散見されます。
もちろん、鉗子などで仮固定されていれば別ですが、それが「ない」場合には、ドリルを掘ると、穴が大きくなり、ガイドピンで仮固定されていた効果がなくなりますし、ネジを入れていくと、骨片が回旋する可能性があります。
仮固定はマストです。
ロッキングプレートはfittingが悪くてもいい??
すこし正解な部分もありますが、不正解だとも思います。
conventional plateは、プレートと骨の接触による摩擦も固定性を上げる大きな要因だったため、確実に骨にプレートを寄せることが重要でした。
そのため、骨膜を広範囲に剥がしたりて、骨への血流を大きく障害していることが、癒合の観点で問題となりました。
ロッキングプレートは、固定性という面でも寄せる必要はありませんし、骨膜血流温存のためにも接触させないことがむしろいいところと言われました。
しかし、かといって、設置位置がわるく、プレートが大きく浮いていると軟部の問題が生じます。
関節近傍は皮下組織が薄く、インプラントが浮くと影響を受けやすい場所です。
かつ、アナトミカルプレートがたくさん開発されました。
アナトミカルプレートは解剖学的に「外れ」の少ないプレートですが、整復位がわるいと、逆にプレートの軟部への障害が出やすいプレートです。
そもそも、プレート自体が骨膜血流を障害しにくくするような作りになっていますので、レントゲンで大きく浮くような完成図にする必要性は低いと考えられます。
まとめ
今後も、なにか気づいたことがあれば更新していきます。
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