お仕事整形外科医です。
あまりキラキラ系の検索に引っかからないよな内容ばかり書いているのですが、今回はキラキラ系の女性にも引っかかりそうな内容です。
若年女性には、細い方がいい。その体型獲得のためには食事制限が必要と考えておられる方が多数おられます。
もちろん程度にもよりますから、病的で、食事制限が必要なくらい食べている人は、制限が必要な人もおられるかもしれません。
しかし、整形外科医の立場として話させていただくと、一般的に、若年女性が運動せず・食事制限で体型を改善(?)・維持しようとするのはオススメできません。
女性の骨量の最大増加年は10代に迎える
女性は45歳以降、骨量減少期に入ります。
ホルモンの関係などもあり、防ぎようのない側面もあるため、若年期にどれだけ骨を作っておけるか?という、貯金ならぬ、貯骨の考え方が重要となります。
タイトルにもあるように、女性の最大骨量増加年は10代にあり、18際には最大骨量となります。
この時期に過度の食事制限や運動不足があると、最大骨量が減少し、将来骨粗鬆症になるリスクが増えます。
骨粗鬆症なんて、大した病気ではないと考えられる方のために、5年生存率についての記事を載せておきます。
【衝撃】hip fractureと生命予後
また、全身への悪影響をまとめた記事もあります。
【喚起】骨折による全身への悪影響
女性は男性よりも要介護状態への原因として運動器疾患が多い
要介護状態といわれても、ピンとこない人は寝たきりに近い状態・もしくは寝たきりの状態と捉えてもらえばいいと思います。
つまり、寝たきりに近い状態になる原因として、女性の方が運動器疾患(骨折・転倒、関節疾患)によるものが多く、2018年の段階で20%強を占めています。
今後もこの割合は上昇するとも考えられ、ますます女性の骨に関する注目は高くなります。
20年前と比較して若年女性の骨密度は低下している
日本の9歳と21際の女子の現在と20年前の腰椎骨密度を比較したデータによりますと、9歳では20年前と比較して10.2%の低下、21歳でも7.4%の低下が見られています。
つまり、既に将来骨粗鬆症になる可能性があ流人が増えているという状況です。
原因としては、運動量の低下が主体と考えられていますが、ここに食事制限が加わると、今後さらに数値は悪化していく可能性が考えられます。
まとめ
女性が過度に自身のスタイルについて、意識する傾向は以前から見られています。
しかし、近年のモデルのなかには、ただ痩せているだけではなく、美しい筋肉をつけてスタイルをキープする方がたくさんおられます。
病的な痩せよりも、健康的な美を目指していただきたいものです。
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