【緊急提言】エルデカルシトールおよびアルファカルシドール供給不足に伴う骨粗鬆症患者への対応

先日、エルデカルシトール・アルファロール処方についての提言が骨粗鬆症学会・骨代謝学会の2学会より出されました。

そもそもエルデカルシトールの供給が制限されたことが事のきっかけなのですが、処方制限という状況にまで追い込まれています。

緊急提言に関するリンクはこちらです。

雑に要約すると、「短期的に本当に必要な人がいるから、もし中止できそうな人がいたら中止してね」って感じです。
ことの発端はジェネリック医薬品問題なんだよな。




大前提。エルデカルシトールの代替薬は?

結論から言うと、「エルデカルシトール供給不足の代替策として、骨粗鬆症患者への処方をアルファカルシドールに切り替えることは避けるべき」というのが両学会からの提言です。

理由としては、副甲状腺機能低下症、腎不全からの続発性副甲状腺機能亢進症、くる病、骨軟化症患者において、必要度の極めて高い薬であり、そちらへの薬剤確保を優先させるべきといったものです。

たしかに、これらの疾患は比較的短期でアルファロール製剤の処方不足が響いてきます。

一般的な骨粗鬆症治療においてVitD3は必要ではあるものの、状況によっては短期的に中止しても構わないものである以上、当然です。

私たちがするべきことは?

  • アルファカルシトールやエディロールはすでに処方されている患者も多いため、単剤投与の場合には他の薬剤への変更を検討
  • 他の薬剤との併用の場合には、中止できるならする。例えば、ビス+VitD3なら、ビスのみにする
  • アルファカルシトールやエディロールを処方するにしても長期処方を避ける
  • ビタミンD不足、欠乏にはサプリメントの使用も考慮

要約すると、こんなもんでしょうか?

ジャネリック医薬品の脆さが露呈

今回の一件で、ジェネリック医薬品・制度の脆さが露呈しました。

  • 後発品メーカーの管理・統制が不十分
  • なにかあっても情報発信が不足している
  • 先発品メーカーも製造を制限してしまい、ジェネリックメーカーが倒れると供給不足に陥る

医療経済が逼迫し、ジェネリック医薬品への移管を推奨したい政府の意向は理解できます。

しかし、やはり安かろう・悪かろうは避けられず、日本の製品・サービスの質は下がっていく可能性があるというリスクを受け入れる必要があります。



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