競争から降りること

私たちは、日々様々な競争の中で生きています。

その競争は、本人がそれほど意識していなくても、誰かをやらやむことも、競争に含まれます。

アドラーの心理学では、「すべての悩みは対人関係から生まれる」とまで言われてしまうように、我々は、日々何気ない意識の中でも人と比較し競争することで、悩みを生み出していると言えます。

医師の特徴

医師は、学生時代から、そこそこの教養のある人間として扱われ、周囲との競争の中勝ち抜いてきた人たちが多い集団です。

そのため、競争することに慣れてしまっている人が多く、自分の意識の中にない競争をたくさん抱えています。

ツイッターでも、現実社会でも、結婚している医師の中には妻に不満を抱えて、それをネタのように話ししている人がたくさんいます。

実は、これも競争の中に生み出されているものであると考えられ、妻よりも優秀で社会的に有益な私に、妻はこんなことを要求してくる・こんなことをさせてくるというように見えてしまう話も多々あります。

また、その高いプライドから、気がつかないうちに人を妬みやすい人が多いような印象を受けることもあります。

競争から降りることで見えてくる世界

競争はやりだすと、終わりがありません。時として大きな悩みを生みます。

しかし、「競争を終わらせる方法」はあります。それは、競争から降りることだと思います。

自分が本当に大切なものが何かに気づいた時、競争から降りてしまう。降りると、競争そのものが起こりません。

リングに上がらないので、相手もいません。リングの上から挑発されても、自分がいないので関係ありません。

それは、リング上の人物の独り言にかわります。

競争から降りることは自分だけの行き方を考える手段になります。

誰かが、通った道をついていくには、必ず競争相手がたくさん存在し、自然と、淘汰もされていきます。

また、日本には年齢による縦割り社会が根強いですから、いくら優秀でも、自分より年齢が上の人間にはむかえず、それ以上出世できないという状況も生まれやすくなります。

狭い道にたくさんの人間が入り込むため当然とも言えます。

お仕事整形外科医が降りた競争

いくつかの競争から降りました。

  1. 医局の肩がき・一般的なキャリア
  2. 医師としていただく、給与額
  3. 所有しているもの
まず、1ですが、医局で過ごすことをやめた私は、ここからはすでに降りています。

元々は、大学院で博士号を取得し、論文を書き、キャリアを積んで肩書きを上げていってとしていたのですが、上司が役職として渋滞していたこと・もっと大切なこと(家族や自分のための時間)が、明確化したことから、この競争から降りる決意をしました。

ちなみに、私は大学にたいして、全く悪い印象を持っていません。

大学は、「自分が知識をアップデートする方法を、学ぶことができた」素晴らしい場所だと思います。

この技術は、医局から離れて自分に決まった指導医がいなくなった時に、絶対的に必要な技術です。

この技術を持つことで、「学び」は二次曲線的に加速します。

また、正しい用語・言葉使い・人前でのプレゼンを学ぶことができるのは、大学以外ないのではないかと今でも感じています。

やはり、大学に深く関わってきた人と、そうでない人にはある一定の違いを感じてしまいます。もちろん、全員ではありませんが。

つぎに2については、「自分よりも仕事の能力が劣っていると感じている人(これも勘違いの可能性もありますが)が、自分よりも給与が良かった場合に、妬みを口にする人」がいます。

これは、「お金」と「幸せ」の関係性が強い人に見られる傾向であると考えています。

私は、お金も、もちろん大事ですが、それを用いた「自由な時間」にこそ、価値があると思っています。

ですので、たくさん時間的に拘束されて、少し年収が上がることよりも、自分の生活ができて、ある程度投資にもまわせる給与以上は、時間を大切にしています。

最後に3ですが、ステータスとして、いい車に乗ること・いい服をきることよりも、資産を持つころに喜びを感じています。

もちろん子供に「ださい親」と思われないくらいの身なりにはしたいですが、「高額なもの=身なりがいい」では、ありませんし、高価なものを購入して、お金の奴隷になるくらいなら、ある程度のランクでも、普通に使用できるもの・長く愛せるものに お金を費やすべきであると考えています。

まとめ

やや、あなた方の周りによくいる人間とは異なった考えかもしれませんが、だからこそ、競争から降りることができています。降りてしまえば、相手がマウントを取りに来ても、「勝負していないため、マウントが取れない」という回避方法が可能です。

そこには、実はみなさんが想像している以上に清々しい世界が待っているかもしれませんね。


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