【橈骨遠位端骨折】目立ったのは、頑張る日本のインプラントメーカー!

お仕事整形外科医です。


橈骨遠位端骨折は非常に頻度の高い骨折ですが、ほとんどの骨折型において、掌側からのロッキングプレート固定が主流です。


歴史的には、遠位骨片が背側に転位することがほとんどなため、背側からのbutress plateが流行っていた時期もあります。


しかし、

  • 掌側骨片の方が硬い
  • 背側プレートは腱断裂が比較的多い
  • 掌側プレートの方が臨床成績もいい
という結果から、現在ではほぼ掌側です。

インプラントもかなり多用です。

  • ロッキングスクリュー、ピン、ハーフスレッド、背側骨片迎え撃ちネジ(2ピースコンプレッション)
  • monoaxial、polyaxial
  • プレート形状
  • 厚み
  • 仮固定キルシュナー穴の形状・位置(意外と大事)
  • デバイス(掌背側圧着鉗子など)

*今回は、とくに断りがない限り、「橈骨遠位端骨折」は
  • 関節内の粉砕はあっても軽度で、陥没している箇所はなく関節内アライメントはレントゲン上良好
  • 橈骨遠位部のみに限局している骨折(骨幹部へ骨折線は伸びていない)
  • 背側骨片は無視できるもの
  • 遠位設置プレートは不要なもの
とします。

ま、頻度のおおい形だな。

細かく分類するとお話の主軸がぶれますので・・・・。

ちなみにTwitter上でおこなった、monoaxialかpolyaxialかの投票では、
https://twitter.com/OrthopOshigoto/status/1286702367618953217
こんな感じの結果でした。

個人的にはmonoaxialの人が周囲に多いので、意外な結果でした。




人気機種はacu loc2?

twitter上の先生方の中での人気は、肌感ではacu loc2でした。




https://twitter.com/ShoichiroMizuno/status/1285928116943126529
いや、投稿数すくないだろwwwww

それでは、次の曲です。「ya・ka・ma・shi・i!!」

特徴は、
  • monoaxial
  • スクリューの多様さ(ロッキングピンはオプション)
  • ネジの形状(アキュトラックを彷彿とさせるスレッドの数)
でしょうか?

一方で、注意点として、
https://twitter.com/OrthopOshigoto/status/1285947473584766977


と、スクリュー挿入時の硬さが問題視されていました。

のセルフタップ機構がよわいため?か、スレッド数が多いため?か、ヘッドの形状のためか?といったところです。


使用頻度が高い・人気者であるがゆえに、ユーザーフレンドリーではない部分は、より大きく取り上げられる傾向があるのかもしれません。


また、値段も面でも問題がありそうです。

人気があるってことは・・・お高いんでしょう〜??

ところが、今回に限り・・・・??



最近、いくつかのインプラントで事務方から言われることがありますが、acu locについても、持ち出し部分が発生しているようです。


私の認識なので正しいのか分かりませんが(知っている先生はお問い合わせから、教えてください)、患者さんに請求できるインプラントの金額はインプラントメーカーによらず定額であり、それ以上のものは病院側の持ち出しになるようです。


病院側の考え方にもよると思いますが、手術やればやるだけ嫌がられるのであれば、使用を避けてしまうかもしれません。


個人的には、近位方向まで骨折線が伸びていた場合に、術中にエクステンションを付けられる利点を感じている部分もあるプレートです。

他もちらほら

stella2も、ちらほら見かけました。

個人的にはスクリューが術野に出ていることが、スタッフの人数が少ないところでは助かりますし、手術自体も早くなりますので重宝しています。


また、近位のキルシュナー穴が楕円であるため、掌側burtonで先に近位をとめてから、遠位にプレートを移動させながら圧着、設置する方法ではこれが非常に役立ちます。




アプタスは、polyaxial plateからのエントリーです。


以前は、strykerとsynthesの2強かと感じていましたが、日本のメーカーが頑張っています。


というか、橈骨遠位端骨折の掌側プレートは、よく見るメジャーインプラントメーカーではないところで、かつ国産メーカーが頑張っている気がして面白さを感じています。


日本人的な、細かな部分への配慮がユーザーの先生方の心をくすぐるのかもしれません。

ちょっと最近の流れも・・・。

最近の骨折治療学会誌をみていると、流れとしては、
lunate fossa骨片を有するものの中で、術後に掌側亜脱臼を生じるものの取り扱い が、あるようです。 


valar lunate fracture(VLF)というようです。


先生によっては、「プレートを使い分けている」という意見もありました。


以前は、このような手根骨掌側亜脱臼は、watershed lineの遠位の骨折線にのみ生じると考えていて(いわゆるridge骨折)synthesの遠位プレート(rim plate)一択でした。


最近は、それ以外にも手根骨掌側亜脱臼を生じる骨折が指摘されています。


marginal fractureと言われているようで、骨折治療学会誌にも記載がありました。
参考文献
骨折 42(3)2020 728-
上記文献では、インプラントの機種選択にも触れられており、非常に勉強になります。


しかし、逆に、そこまでしなくてもよかったんじゃないの?的な、論文も見られました。


参考文献
骨折 42(3)2020 719-
VLF骨片を有していても、掌背側方向に骨片が大きければプレートの設置位置にそこまでこだわらなくてもいいのでは?というものです。


正直、「言われ始めると、行き過ぎてしまう」、整形外科医あるあるな印象を受けますwww。 本記事に対する、ツッコミ・追記希望・私はこれ使ってますなどのご意見は、下記の「コメント」か、お問い合わせからお待ちしています。





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