お仕事整形外科医です。
早速1日目はintertanでいきたいと思います。
smith&nephew社からの商品で、転子部骨折と転子下骨折にも適応があります。
仕様書にも、「1体化した2本のラグスクリュー(インテグレートラグスクリュー)」と記載があり、ナンジャそれ?感満載です。
2本のラグスクリューが噛み合うことで、骨折部に圧迫をかけることが可能です。
そもそも発売当初こそ、転子部骨折の骨片間圧迫は否定的な意見が多かったように感じますが、近年は、「予測不能な荷重による圧迫がかかるなら、事前にかけといたらどうよ?」っていう流れもみられ、髄外型に整復した上で、圧迫するっていう人も増えているように感じます。
骨頭把持力とコンプレッション
骨頭把持力は、2本打ちよりも強いと豪語されているものも見かけます。
2本うちの問題点と言われる「Z effect」は、基本的には起きないとされていますが、症例報告では1例だけ見たことがあります。
コンプレッションについては、意見の分かれるところではありますが、あえてこれでないといけないという理由は、正直見当たりません。
皆様の声
僕もインプラント頼みの固定は好きじゃないのでの使う機会がないですね。あとコンプレッションが自動でかかるのも頂けない。
— かじくん (@kintoki53) July 21, 2020
コンプレッション機構は、大きく分けて2パターンあり、ラグスクリューを引き抜いてくるパターンとラグのスリーブで外側皮質を押し込むパターンがあります。
intertanは、これまた独自の機構であり、この2つのいずれにも属しませんが、どちらかというと、ラグを引き抜く形に近いように感じます。
デバイスの使用感
個人的には、手技が他のものと大きく違うというだけで、ある程度の慣れが必要かと思います。
デバイスの中に骨頭回旋予防のL字バーみたいなのがありましたが(名前など不正確ですいません)、最近では、ラグ刺入時に骨頭回旋を防ぐためのキルシュナーを入れやすくするデバイスなども各社から出始めているため、あえてこのためだけにintertanを選択することもないかと思います。
皆さんの声です。
初めまして。5年程前に1年間使用しましたが、慣れるとそんな手間でなかったです。ただ回旋予防のL字は効果微妙です。
— おると太郎 (@Kneetarooo) July 22, 2020
引き寄せは術中に髄外でコンタクトさせれるので安心感はありました!まあ荷重でスライディングと変わらないですがその分を術中にやるイメージかと。
https://twitter.com/Kneetarooo/status/1285911927835619328b
髄内釘刺入部を決めるための、ハニカムスリーブは発売当初は「画期的かな?」と思いましたがこちらも各社に追随されています。
ネイルの形状
ネイル形状は、人工関節ステムのような角張った形状をしており、インプラントのスタビリティを向上させているとのことでしたが、「実情は如何に?」といったところです。
まとめ
- 慣れているのであれば使ってもいいが、使用感・手技は他と異なる
- あえて、これという症例は特に思い浮かばない
- 慣れてしまえば、安心感がある?
もちろん、肯定的意見も多数あります。
みなさんの意見。
https://twitter.com/Drorthorth/status/1285427928998662144
私は、”整復ありき”だと思っているため、これでないといけない症例が、より思い浮かびいくく感じます。
下記コメント欄より、皆さんのご意見や、ご指摘お待ちしています!!
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