お仕事整形外科医です。
みなさんも感じているように、医師の仕事においては責任の大きさや技術的な難しさが収入と比例しません。
初期研修を終たばかりでキラキラ美容外科クリニック院長の方が、大学教授や学会のえらい先生方よりも年収が多いなんてことはザラです。
ちょっと前まで、「この問題は解決すべき」と考えていたのですが、あるツイートをみて、腑に落ちました。
金が欲しいなら皆がやりたがらない仕事をやるなんて当たり前だろう。高い参入障壁の向こう側で誰もが毛嫌いする仕事なんて金を稼ぐには最高。参入障壁がないところで皆がやりたがる仕事なんて金を稼ぐには最悪。金が欲しいなら覚悟を決めろ。誇りとやりがいが欲しいなら金を諦めろ。
— やさぱす (@yasapasu) January 4, 2021
- やりがいのある仕事は皆がやりたい仕事
- 皆がやりたくないけど、必要な仕事にお金が集まる
- 参入障壁が大事
医師にとってのやりがいのある仕事
そもそも医師になるにはいくつかの壁が存在します。
よほどの天才肌であれば、その壁は悠々と超えていくのかもしれませんが、多くの人はある程度の努力を必要として、時間と労力をかけて医学部に入り、医師国家試験前も、他学部が遊んでいるのを横目に勉学に励む必要があります(少なくとも私はそうでした汗)
一般的に、かっこいい医師や理想の医師というのはドラマでもよく見るようなスーパードクターであり、バリバリ難しい手術をこなす医師・緊急時にズバッと判断ができる医師であり、実際の医師のあこがれも例に外れず、そこに理想を求めている人が多いものです。
- 難しくて、各地域で自分だけしかできないような手術をズバッと決めてみたい
- たくさんの患者さんに感謝されるような臨床医になりたい
- ドクターヘリに乗ってコードブルーのように空をとびまわりたい
など。
誰もが一度は「カッコいいよね」って思ったことがあるような世界には、医師のやりがいが潜んでいることが多いものです。
医師のやりがいと給料
しかし、多くの医師にとってもカッコいいよねって考えやすい道は、需給バランスがくずれやすくなっています。そもそも医師にしかできない仕事が法律的にあり、医師の数が希少であるからこそ、医師の給与が一般よりも高額になっています。
しかし、その供給が過多になると、給与は低く抑えられても供給が発生するため、昨今の医療経済状況を考えると、やりがい搾取が生じることは自然な流れとも言えます。
さらに、やりがいのある仕事の中には、経営側からするとコスパが悪いものも一定量存在します。
その点を踏まえると、先程引用した文面も腑に落ちます。
誰もがやりたいと思わない仕事を参入障壁の高い壁の向こうでやることで、効率よくお金を得る
もちろん、仕事内容としてのやりがいは少ないかもしれませんが、誰かが必要としているからこそ仕事は生まれるのであって、だれかには必要とされています。
派手さはなくても、効率よく仕事するという、一種の「割り切り」も一つの選択肢なのかもしれません。
医師ができる仕事は医療だけではない
そもそも、医師が医療しかできないという考え方が間違っています。
医師は、上記のように効率よくお金を集めながら、他のビジネス参入もできますので、はっきりいってビジネス面においても有利とも言えます。
多少失敗しても、生活に困ることは少ない。隙間時間に効率よくお金を稼げる。免許自体に信用がある。
この点を含めると、ある意味で人生としての可能性を広げるための方法として、医師免許を使い倒すという考え方も「アリ」だと思います
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