お仕事整形外科医です。
医師として仕事をしていてもそうですし、ビジネスをしていてもいわゆる「士(師)業」と呼ばれる方々にお会いすることは多々あります。
私たち医師は「師」、弁護士は「士」。この違いについては、本題ではないので詳細はさけますが、はっきりしない部分もあるようです。
よく、「士(師)業」人たちは、変な人が多くなるべく付き合いたくないと聞くことがあります。
私のような意思に向かって言う言葉でもない気がしますが、確かにビジネスでも士業の方々と話ししていると、「この人普通のセールスマンじゃ絶対にやっていけないな」って感じてしまう人もいます。
なぜ「士(師)業」は変な人が多い?
タイトルに書いておいてなんですが、変な人が多いことはないと思います。
ただ、その道の専門職であるため、利用者・お客さんとくらべて圧倒的にその分野についての知識に差があるという点が特徴です。
我々医師でも、体のことについては、一般的な患者さん・ご家族と比べて知識を圧倒的に多くもっていることは明白です。
それを、知らない人に説明しようとすると、ベースとなる知識の差から、お互いに理解ができない状況が生まれ得ます。
医師からすると、患者さん側が「これだけ言っても、なぜわからないのかがわからない。」
患者さん側からすると、「医師の言っていることが、早すぎたり難しすぎてわからない。」
という状況です。
士業の方はこのような状況で、畳み掛けるように説明したり、相手の話を聞かなかったりなど、理解してくれない相手方に対してストレスを感じるようになる人がいます。
そうなると、患者さん側からすると、変な人・なるべく関わりたくない人になってしまいます。
相手は、何も知らないお客さん
医療の場合、お客さんという表現が必ずしも正しいわけではない場面もありますが、他の士業も含めて、一般的には相手があってのお仕事です。
この観点に立つと、いくら知識がたくさんあっても、相手の空気を読んだり・話を最後まで聴かないと、お客さん・利用者の満足度を上げることはできません。
相手が、分かったような顔をしていても、実は全然分かっていなかった場合には、それまでの説明は単なる自己満足です。
心の中では、納得していないと自分に定着してくれないリスクがあります。
知識の量と定着してくれる自分のお客さんの数は必ずしも一致せず、この点では知識があるから、頭がいいから必ずしも優秀な医師とも言えないことがわかります。
まとめ
医療の世界にどっぷり浸かっていると、あまり感じられない部分かもしれませんが、医療業界もサービス業です。
いかに、「患者さんを満足させられるか?」も大切な指標の一つです。
その点では、医師のようながっつり士業のかたは、気づかないうちに周囲のスタッフにホスピタリティの部分を頼り切っている可能性があります。
常に謙虚である必要があるのはこう言ったところからも感じられます。
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