お仕事整形外科医です。
肩関節疾患については以前から自分の中で苦手分野と考えていました。
なかなか勉強が追いつかず、苦手意識もあり避けてきていたのだと思います。
こんな時に役立つのが、日本整形外科学会誌です。
幅広い人間にわかりやすく記載されているため私のような、「逃げていた馬鹿」でもわかるようになっていました。
ゼロポジションの意味も知りませんでした
肩関節の脱臼整復などでよく耳にする「ゼロポジション」
実は、私が専攻医として、初期研修医上がりの頃に、外傷の先生にお伺いしたことがあったのですが、曖昧な返事のまま、私自身も放置して今まで来ました。
ゼロポジションとは、上腕骨骨頭と肩甲棘が一直線となるポジションであり、肩板に最も負担がかからないポジションだそうで、残念ながら、そんなことも知らずに専門医を語っていました。
その特性から投球動作などで推奨されている基本肢位だそうです。
腱板の付着部と作用について
エコーを学んだ時にも、棘上筋と棘下筋の付着部について従来考えられていたものとは違っていたみたいなお話は聞きました。
今回はそのおさらい+作用の確認になりました。
- 肩甲下筋は内旋
- 棘上筋は外転(+屈曲)
- 棘下筋は外旋(+外転)
- 小円筋は外旋
うーん。棘下筋も外旋に関わっていること、棘上筋は屈曲にも関わっていることなど知らないことが多い。。
身体診察
いくつか記載されていましたが、知らなかったのはexternal rotation lag test。
youtubeに動画で出ていましたが、要は他動的に1st外旋した可動域で、検者が手を離した時に患者がそれを保持できないと陽性になるようです。
三角筋の影響を受けずに、棘下筋・小円筋の外旋機能を調べられるようで、なかでも、棘下筋断裂に関しての感度は98%得意度は98%と非常に秀逸です。
まとめ
お恥ずかしながら、他にも、
- AHIが7mm以上が腱板断裂疑い
- 外傷性の広範囲腱板断裂の場合には3週間以内の腱板修復が望ましい
- インピンジメント徴候は腱板断裂の原因ではなく、結果と考えられている
- 凍結肩のMRI所見
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