お仕事整形外科医です。
以前から、株主第一主義を掲げる米国企業ですが、今回の新型コロナウイルス感染症の状況下でも、同様の動きが見られています。
そもそも、米国と日本では雇用制度に大きな違いがあります。
日本では一度雇用してしまうと雇用主が労働者の首を切ることは容易ではありません。
しかし、米国では経済が傾くと、容易に労働者が切られ失業率が上昇します。
米国株の動き
新型コロナウイルスの影響で、米国株も大きく値を下げました。
多くの労働者が失業し、失業保険申請数が爆上げしたにもかかわらず、米企業の中には分配金を減配せず、株主を最後まで守ろうという方針を掲げている企業があり称賛を受けています。
日本でそのようなことをすると、「非人道的だ!」とか「雇用を守れ!」などと言われて、企業イメージが大きく毀損しそうなものですが、米国ではそのような風潮はありません。
日本は、一昔前は終身雇用が約束されている面があり、労働者が切られるのは企業が大きく傾き、にっちもさっちもかなくなった時のみというイメージがあります。
労働者にとっては安心(?)なこの制度ですが、これが日本の経済成長を阻害しているという意見もあります。
また、先ほども述べましたように、成果報酬ではなく年功序列による報酬額設定がいまだに色濃いため、30代の平均年収は米国と大きな差をつけられ、優秀な人材は早いうちに米国に引き抜かれているという状態です。
確かに、これでは日本の経済は低迷し続けますね。
日本株の動き
とはいえ、日本株も日経平均が一時2万3000円にまで回復するなど、健闘しています。
これは、マイナス金利政策をつづけていた日銀が、今回の経済停止において、これ以上金利を下げられないために、日本のETFを無制限に買い増すことで下支えしているからすぎず、「実体経済とはかけ離れている」とも言われています。
今回の日本銀行の対応が、功を成すのかどうかは長期的にみないとわかりませんが、前例のないことであり、経済の難しさである、「不確実性」が大きいということは間違いありません。
まとめ
とはいえ、日本の企業をよく捉えることもできます。
一度就職してしまえば、なかなか首が切られないのであれば、様々な外的要因からの不確実性のなかでも、安定した給与収入は見込めます。
他方、経済成長という面においては、日本は将来性が低いこと・逆に米国は株主第一主義であることを考えると、日本円で稼いだお金で米国株にドルで投資することはある意味で理にかなっているのかもしれません。
日本も米国もおなじ、「資本主義」の部類に属しますが、日本やお金を第一とするより、人を大事にするイメージであり、日本銀行がETFを大量に買い付けているのを見ると、ちょっと社会主義も入ってんじゃね?と感じる時もあります。
米国は、お金第一に一貫している「The 資本主義」に見えますね。
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