【保存版】顎骨壊死を懸念して骨粗鬆症治療薬の予防的休薬は不要!?

お仕事整形外科医です。


日本整形外科雑誌からの引用です。

日整会誌93 2019 Vol1
骨粗鬆症患者さんにたいして、BP製剤を使用する際に、休薬期間を設けるかどうかが問題となります。

数年前から、休薬によるデメリットがメリットを上回ることはないと知っていたため、休薬はしていませんが、歯科の先生によっては未だに休薬について尋ねてきたり、歯科のコメディカルが患者さんに聴取し、治療ができないと突っぱねているところもあるらしく、そろそろ白黒つけて欲しいと思っていました。

休薬期間を設けることにより、顎骨壊死が減少したと思いきや、増加した

休薬期間を設けることで、感染巣を長期間放置することになり、顎骨壊死が増えた。というのがこの原因なようです。

”抜歯しなくてはいけないような重症感染をおこしている人を、休薬期間として待っている間に感染が重症化し顎骨壊死が増えた”というのが現状のようです。

まるで、”抗血栓薬を中止している間に、出血が止まらず輸血が必要になる”みたいなイメージですね。

たしかに、後から考えれば当然なのですが、結果が出ないと人は気づかないものですね。

休薬期間が長いほど骨折の発生も増えた

休薬期間によるデメリットは、骨折の発生と言われており、事実休薬することで骨折の発生リスクは増大します。

休薬する薬剤がプラリア®︎のような生物学的製剤だと、休薬後の骨密度低下がリバウンドのように生じるため、本当に注意が必要です。

この辺が休薬によるデメリットというところになるでしょうか。

BP製剤の使用期間と顎骨壊死について、3年前後にピークがあるが、4年以上では徐々に減少していった

意外と衝撃的な事実。なんとなく、非定型骨折と混同していたためか、使用期間が長いほど顎骨壊死も多いのかな?って印象を持っていました。

しかし、事実は3年までは「増えうる」がその後は「減る」というもの。

やっぱり予防できるような、口腔内環境の人、基礎疾患のない人はその後も起きにくいって話なのですかね。。。

顎骨壊死は投与前に歯科治療を行った方が明らかに低下した

これも納得はできます。

しかし、実臨床では、症状のない骨粗鬆症の治療のために歯科治療に行きなさいというのはなかなか言えない。

しかも、「歯科に行くと抜歯をすすめられた!」なんてこともあり、「なんで症状ないのに歯を抜かれるんや!治療なんかしない!」とおこられることも。。

少なくとも、骨粗鬆症治療を開始したら定期的に歯科に受診を勧めることは大切です。

歯科連携で点数も取れますしね。

まとめ

2018年11月の日本口腔外科学会における、日本骨粗鬆症学会との合同シンポジウムでも、予防休薬は不要とのコンセンサスが得られています。

引用
臨床リウマチ, 31: 179〜180, 2019
残念ながら、この事実が歯科の先生すべてに広まっているようには思えませんが、根気強く広めていくしかないように思います。

一方で、整形外科医のなかにも、歯科との連携を軽視しているように思われる場面に遭遇することがあります。

整形外科医も知識をアップデートしながら、歯科の先生との連携をしっかりとって、患者さんに説明していく必要があるよ!!!


医科と歯科が風通しのいい関係で、患者さんにいい医療を提供できるといいですね。


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