お仕事整形外科医です。
家を買うか?賃貸で過ごすか?は投資家の界隈ではよく議論になります。
近年の若い人(私も若いですが・・・。)の中には、そもそも実家暮らしが一番コスパがいいという意見もあります。
確かに、住宅は一生のうちでの高価な買い物です。
個人的には住宅を購入していますので、ややそちら側からのお話になるかもしれません。
- 住宅金利安は購入に追い風。資産を拡大チャンスにも?
- 賃貸に潜むリスク
- あまり語られない、医療者からみた実家暮らしに潜むリスク
目次
住宅購入時の金利
住宅金利は、近年低いままで維持されています。
ふらっとタイプ(固定金利)でも、1%前半。団信保険をつけても1.5%を上回らないような状況です。(団信にもタイプがありますので物によりますが。。)
一昔前では、住宅金利が3%超えるような状況がありましたが、今の金利を考えると、賃貸とほぼ変わらない支払いで住宅を購入することができることがわかります。
一般的な勤務医含めた、サラリーマンにとっては、人生においてもっとも大きな借金を組むタイミングが「住宅購入」であり、その金利がここまで低くなっていると、人によっては、住宅購入時に借りるだけ借りておいて、資産運用に一部資金を回して、年間5%で回していく方が爆益がでるといった、言い方をされる人もおられます。
この考え方は、年間の資産運用利回りが住宅ローン金利を上回ることが前提条件となりますが、例えば、1973年から2018年までの長期的なS&P500の利回りは年平均で7%前後と言われており、一部の優良なETFを購入しているだけで簡単に資産運用利回りが金利を上回れます。
短期で爆益を狙うも、状況によっては紙屑になるかもしれないようなクソ株に投資して、大きなリスクをおわなくても、誰もができる堅実投資で住宅ローン金利を上回れるのであれば、上記ような意見が出ることもうなづけます。
また、私たちのような医師ではなく、サラリーマン投資家の間でよく言われることですが、「不動産投資をする目的は、銀行借入を利用することで自分の資産を増やすこと」です。
もともと資金力のないサラリーマンの場合、自分の資産を短期で増やすために借入がしやすい不動産投資を経由して他人のお金で資産を増やし、その資産を元手本当の不労所得である、株式投資などのペーパーアセットを購入するという流れがあります。
銀行は、ペーパーアセットを購入するために借入はしませんが不動産投資のためなら借入をするので、このような構図が成り立っています。
以前からお話ししているように、私は個人的には医師の場合には入金力がありますので、早期に資産を激増させる必要がないのであればリスクをとって不動産投資をする必要はないのではないか?(特にビビリは)と考えています。
一戸建て住宅購入と賃貸のそれぞれのデメリット
住宅購入のデメリットは、
- 何かあっても移動(引越し)しにくい
- 修繕など、購入費以外の費用が定期的に発生する
- 一緒に住む家族の人数が変わった時に持て余す
- 近所付き合い
などが言われています。
一方、賃貸のデメリットは、
- 高齢になったときに、契約をしてくれるところが減ってくる
- 騒音問題
- インフラが止まると、高層階は終わる
などが言われています。
しかし、それぞれに問題点は共通しています。(だっておんなじ建物だし)
住宅に近所付き合いがあるように、隣、上下との距離が近いマンションだって、安いところでは騒音問題になりやすく、これもまた近所付き合いともいえます。
修繕が必要なので一戸建てのみではなく、マンションなどの賃貸も同じです。
修繕積み立てとしてジワジワ取られているだけで、下手すると修繕することには自分がいなくてはらい損と考える人も出るような状況です。
たしかに、一戸建ては簡単に移動・引越しができません。
しかし、子供にとっては転校が相次ぐことがいいことかどうかはわかりません。(もちろん人によってはいいことの場合もありますが。。)
ですが、「一戸建ては、引越しができないから買わない!」と言うのは、購入する一戸建てに自分の稼ぎをフルbetしているようなハイスペックハウスを購入しているから尚更感じるのではないか?とも思います。さらに、リセールバリューのあるところを購入しておけば、不要になったところを売るという選択肢も広がります。
賃貸派の高齢になると・・。問題は、そもそも高齢になると今と同じような場所に住み続けることが難しくなるため、高齢者向けのサービスつきマンションに住むことになる可能性もありますから、個人的にはそちらを勉強されてから、検討されてはどうか?とおもいます。
実家暮らしに潜むデメリット
言うまでもなく、結婚するなら嫁姑問題もあります。
やはり、一つ屋根の下に暮らすというのは、ストレスがつきものです。
また、医療従事者ならではの問題点も見えてきます。
実家暮らしの場合、その家の所有者は親であることがほとんどです。
そうなると、親が家で暮らすのに介護が必要になった場合に、施設に親を任せにくいという問題が表面化します。
親としては「どうして家の所有者が家を出されて、所有者でないものが自分の家を使うんだ!」という感覚になるようで、その場合に、介護度が上がっていくと家族はかなりの負担を負う可能性が出てきます。
一つの物事は、多面的にみると、選択が変わってくることは多々あります。
ネットの情報をそのまま受け入れるのではなく、自分の環境に合わせて選択していくことの重要性はここでも言えることです。
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